CFDとはどんな取引?

CFDは「Contract for Difference」の頭文字からきており、「差金決済取引」とも称される独特の取引方法です。この取引の鍵となる部分は、必ず金銭だけがやり取りされる点にあります。これは他の一般的な取引方法とは異なる部分です。

  • 現物取引:例えば株式の現物取引では、買う側が現物の株を購入し、売る側がその株を手放す。このため、現物のやり取りが伴います。
  • 先物取引:商品の先物取引では、将来のある時点で特定の数量の商品を買うか売るかの約束をします。この場合、取引期限までに反対売買をしなければ、実際に商品の受け渡しが必要となります。

これに対し、CFD取引は金銭のやり取りだけで、物品の購入や売却は一切関与しません。これにより、非常にシンプルで手軽な取引が可能となります。

CFD取引の主な利点はそのシンプルさです。金銭のみの取引であるため、現物取引のような物品の保管や運搬といった問題を考慮する必要がありません。最低限の資金さえあれば、誰でも容易に取引を開始することができます。

CFD取引はその名の通り、差金の決済に特化した取引形式で、金銭のみのやり取りを前提としています。他の現物取引や先物取引と異なり、物品の受け渡しは一切関与しません。このシンプルな構造が、投資家にとってのアクセスのしやすさと、取引の手軽さを提供しています。初めて投資を始める方にも、この取引方法は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。

証拠金だけで可能

「証拠金」とは、CFD取引で使われる資金のことを指し、現物のやり取りは一切関与しません。例えば、アメリカの株価指数「Nasdaq100」に焦点を当てたCFD取引「NASDAQ-100リセット付証拠金取引」では、4,800円以上を証券会社に預ければ、取引が可能となります(2022年10月14日時点)。

Nasdaq100は、Nasdaq市場で取引される企業のうち、時価総額上位100銘柄から成り立っています。アップルやマイクロソフト、アマゾン、メタ(Facebook)、アルファベット(Google)などの大手IT企業が上位に名を連ねています。

日本国内での米国株投資は、円からドルへの両替など、少し手間がかかることが一般的です。しかし、CFD取引ならそのような手間が不要。手間を掛けずに投資したい方にとって、CFDは非常に魅力的な金融商品と言えるでしょう。

店頭CFDと取引所CFD(くりっく株365)の違い

CFD取引、すなわち「差金決済取引」は、金銭のみのやり取りで取引が完了する特性があります。これは共通のルールですが、それ以外の取引の詳細は、扱う証券会社によって異なることがあるのです。

Nasdaq100のようなアメリカの株価指数は、通常ドル建てで取引されます。したがって、円でこれらの取引を行いたい場合は、円をドルに変換し、売却時にはドルを円に戻す必要があります。この過程では為替変動の影響を受けることが一般的です。

しかし、取引所CFDの一種である「くりっく株365」などでは、為替変動の影響を受けない仕組みが取り入れられています。この特徴により、円とドルの変換の手間やリスクを回避しながら投資を行うことが可能となっています。

CFD取引のシンプルな商品設計

取引所CFD(くりっく株365)でのNasdaq100の取引は非常にシンプルで、以下の計算式に基づいています。

「NASDAQ100の指数値 × 10円」

この取引形態では、価格の変動によって生じる価値の差を、金銭のやり取りで決済するため、ドル建ての株価指数値に日本円の10円を掛けるだけで取引が成立します。

例えば、「11,000ポイント × 10円」の場合、2022年10月14日時点でのNASDAQ100の値が11,000ポイントであれば、110,000円が想定元本になります。取引所CFD(くりっく株365)では、この110,000円の取引をわずか4,800円で実施できるため、非常に資金効率が良いと言えます。このような取引方法をレバレッジ取引と呼びます。

なお、取引所CFD(くりっく株365)は東京金融取引所で実施されるため、どの証券会社を通じても基本的な商品仕様は同じです。ただし、ロスカットや必要証拠金については、証券会社ごとに異なることがあるため、具体的な仕様については各証券会社に確認する必要があります。店頭CFDでは、仕様そのものが証券会社によって異なる場合があるので注意が必要です。

CFD取引の概要と注意点

CFDは差金決済取引であり、現物の取引ではなく金銭のやり取りのみで行われる特異な取引形態です。少ない証拠金だけで取引が始められるのが大きな特徴で、手軽に投資を楽しめるという利点があります。

しかし、レバレッジ取引の性質上、証拠金の管理が極めて重要になるため、注意が必要です。この取引はハイリスク・ハイリターンの特性を持つため、通常の証券口座とは分けて管理されることが一般的です。

投資家がCFD取引に参加する際には、各証券会社で適合性の審査が行われるケースも多いため、この点も留意しておく必要があります。この審査プロセスを通過することが、成功への第一歩となるでしょう。

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