FXでのルーティンとは

FXにおける日常の流れ、私はこれを非常に価値あるものと見なしています。

「ルーティン」とは繰り返し行う定例の作業や行動のことを指します。

FXのルーティンとは、トレードを開始する前の準備から、トレードを終える際の終了手順までの一連の流れのことを指します。具体的には、チャートを開始する前の準備から、トレードが完了しチャートを終了するまでの手順を事前に定めておくことを意味します。

加えて、一回のトレードでのエントリー手順から最終的な決済までの流れも含まれます。これには、エントリー前の確認作業、エントリー手順、利益確定や損失カットの決済手順が含まれます。

このようなルーティンを持つことで、トレード時のミスや監視の欠如を減少させることができ、また、急な動きや過度な興奮から来るミスを避け、冷静な判断でトレードを進めることが可能となります。

私の理解するFXにおける日常の流れについて、以下で詳しく説明いたします。

FXにおける日常的な流れとは何か?

私はゴルフが好きですが(最近は腰の問題でプレイができていないのですが)、ティーショットをドライバーで打つ際の私のルーティンは以下の通りです

  1. ボールの後ろで立ち、目的地を確認する。
  2. スイングの動きを2回繰り返す。
  3. 正しいポジションに足を置き、グリップを合わせる。
  4. クラブフェースを整え、再び打ち出す方向を確認する。
  5. 心を落ち着かせ、スムーズなスイングを行う。

このように、一貫したルーティンを持ってゴルフを行うと、良い結果が得られることが多いのです。

同じように、野球の大スター、イチロー選手も打席に入る前の動作から、打った後の動作に至るまで一貫したルーティンを持っています。このようなルーティンが、彼を成功へと導いている要因の一つでしょう。

FXにおいても同じ原則が適用されます。トレード開始前の準備、エントリー前の手順、利益の確定後や損失をカットした後の手続きなど、これら全てのステップにおいて一貫したルーティンを持つことが非常に重要です。このルーティンを守ることで、結果を良好に保ち、またトレードのルールを順守することが再確認できるようになります。

ルーティンを持たず、無作為にトレードを行うと、重要なポイントを見落とすリスクが増えるだけでなく、自分自身の原則に反した行動をとる可能性も高まります。

ですので、FXでも、個人的なルーティンを確立し、それを守ることが極めて重要なのです。

FXでのルーティンは実際に必要なのか?

私の見解としては、FXにおいて、一貫した方法で取引を行うことが成功の鍵だと考えています。

明らかに、採用している戦略のガイドラインを遵守することは不可欠です。その戦略が有利な場合、同じ方法での継続的なトレードがその利点を最大限に引き出すことに繋がります。

想像してみてください。あるサラリーマンが家に帰ってすぐに取引のチャンスを発見したとします。その大チャンスを逃したくないため、彼は急いでポジションを取りました。しかし、彼は経済指標の発表を確認しなかったため、結果的に大きな損失を被りました。もし、取引前に経済指標を確認するというシンプルなルーティンを持っていたら、このようなミスは避けられたでしょう。

また、別の状況として、あるトレーダーが短期のトレードサインを見て急いでポジションを取ったとします。しかし、長期のチャートをチェックしていれば、そのエントリーは行わない方が良いことが明らかでした。このようなミスも、取引のルーティンをしっかりと確立しておけば簡単に防ぐことができます。

私もかつて、無計画にトレードして大損を経験しました。しかし、プロのトレーダーとしてのキャリアをスタートさせる前に、自分の戦略に基づいたルールを再評価し、日常のトレードの流れを徹底的に計画しました。その結果、私の取引結果は大幅に安定しました。

私の経験をもとに、FXでの一貫したルーティンは非常に価値があると断言できます。

トレード時の私のルーティン

FXトレードにおける、エントリー直前のプロセスは極めて重要です。これはエントリーに先立つ確認作業のようなものです。

例として、私が主に用いているMAPSPという戦略について考えてみましょう。

  • ポンドドルやユーロドルで顕著なサインが現れ、トレンドも明確です。
  • 近くでの指標発表予定はありません。
  • 重要な時間帯、例えば仲値やFIX、市場の開始時刻とは重複していません。
  • 利益確定の目標地点近くに障害となるポイントは見当たりません。
  • 現在の状況下で、通貨の選択にも問題はありません。
  • ボラティリティも十分です。
  • もし両方の通貨ペアでサインが出れば、ポンドドルで取引します。
  • ユーロドルだけでサインが出た場合は、ユーロドルで取引します。
  • サインが出たら、すぐに取引を開始します。
  • チャートと時計を確認しつつ、最適なタイミングを待ちます。

このように、エントリー前にリスト化した項目を一つずつ確認することで、ミスを防ぎ、より確実な選択ができるようにしています。

利益を上げた後は、再び上記のプロセスに戻ります。ただ、損切りの後は心の準備が必要です。何か新しいチャンスを探そうと焦り、冷静な判断が難しくなることがあります。そのため、以下のステップを取り入れています。

  1. どこでミスがあったかを再確認。
  2. ルールに従っていたなら問題なし。
  3. ルールを破った場合は、腕立て伏せ10回。
  4. コーヒーを飲んで少し休憩、再びチャンスを見つける準備をする。

私も損切りになると、時々冷静さを失うことがあります。特に連敗すると、冷静でいるつもりでも、感情が高ぶることがよくあります。

そうしたときのために、一旦トレードから離れて以下のアクションを取ります。

  • 部屋の中を歩く、または手を洗う。
  • 軽い体操をする。
  • コーヒーを一杯。

特に手を洗うことはオススメです。何故か手が冷たくなると心も落ち着くようです。

このようなルーチンを設ける目的は、気づかぬうちに感情が高ぶってしまうことを避けるためです。だが、損切りはどんなにルールに従っていても心が痛むものです。

そんな時、冷静になるための短い休憩をとり、次のチャンスを迎える準備をすることで、成功への道を切り開くことができると信じています。

兼業トレーダーとしての日常ルーティン

私たちは、兼業としてFXトレードを行いつつ、毎月一貫して利益を上げているK氏から彼の日常ルーティンを学ぶ機会がありました。これを以下にご紹介いたします。

K氏は50代中盤。彼は一定の地位にある企業の工場で工場長として活躍しています。仕事はとても定時で、大体19時頃には家に帰ってきます。二人の子供たちはもう大人で、現在は彼と奥様の二人だけの生活。このため、彼は平日の夜はFXに専念しています。

K氏の奥様は彼のトレード活動を理解し、夜はよく韓国のドラマを楽しんでいるそうです。ちなみに、二人は最近韓国への旅行を楽しんできたとのこと。このような贅沢も、FXの収益のおかげだと言います。

彼のトレードスタイルは5分足を基にしたデイトレード。9つの通貨ペアを頻繁に監視し、指定のインジケーターに基づいてトレードを行います。

  • 19時頃に家に帰り、奥様と一緒に夕食
  • 風呂に入りリフレッシュ
  • 20時を少し過ぎた頃、個人の部屋でPCを起動
  • チャートを開いてその日の動きを確認
  • 東京と欧州の取引時間の高値・安値をチェック
  • 必要なラインをチャートに引き加える
  • 日中の価格の動きを見る
  • NY取引時間の重要な指標を確認
  • その日の主要なニュースを概観
  • トレードを開始
  • エントリーは指定のインジケーターに従い、ボラティリティとトレンドに基づいて判断
  • 利益の確保や損失のカットは、設定されたルールに従って実施
  • 24時までに全てのトレードを終了
  • その日のトレードの履歴をエクセルに入力
  • PCをシャットダウンして休息

K氏は、このルーティンを3年以上継続してきたと話しています。その前は、明確な日常ルーティンがなく、現在ほどの収益安定性は得られていなかったとのこと。彼には役職としての責任もあり、最近は職場のセクハラやパワハラに関する監視が強まり、ストレスが増しているそうです。そのため、週末はFXから離れて、外飲みでストレス解消を図っていると言います。

FXトレードを始める前は、シンプルな居酒屋や地元のスナックを訪れることが多かったそうですが、FXでの収益増に伴い、飲む場所の質も上がったと彼は喜んで語りました。

FXのルーティンは本当に必要か?

「FXに固定のルーティンなんていらない!」こんな考えを持つ人もいるでしょう。

確かに、好きな時にFXで取引し、利益を上げて自由な時間を増やすのが理想的かもしれません。しかし、実際はそう簡単ではありません。

もちろん、天才トレーダーと呼ばれるような方であれば、特定のルーティンなしで勝ち続けることも可能かもしれません。しかし、私たちのような一般のトレーダーにとって、一定のルーティンは大切です。それにより、休憩する時はしっかり休み、取引する時は集中して行動する、という取引スタイルを確立することができます。

一方で、チャートのみに焦点を当てる方法も一考に値します。外部のニュースや株価、金利の動きなどを無視し、チャート上のローソク足の動きだけに集中する方法です。なぜかというと、「チャートのローソク足には市場の全ての情報が反映されている」という考えがあるからです。

さらに、外部の情報を完全に無視することで、主観的な予測や先入観を排除し、チャートだけに純粋に集中することが可能になります。

もちろん、重要な指標の発表時間などはチェックすべきですが、それ以外のルーティンについては、各自のスタイルに合わせて選択するのがベストです。

FXでの成功への道:ルーティンの大切さを理解する

FXのルーティンと聞くと、厳格で複雑な手順を想像しやすいですが、実際はトレード開始から終了までの行動を明確にするだけのシンプルなものです。

ルーティンを設定することで、指標の見落としやミスを減少させるだけでなく、ルールに基づいた取引や決済がスムーズに行えます。

確かに、初めはルーティンの導入が煩わしく感じることもあり、時々忘れてしまうかもしれません。しかし、1ヶ月程度の継続で身体や心が慣れてくるでしょう。

私自身のルーティンを以前共有しましたが、皆さんも自分のルーティンを箇条書きに試してみてください。そして、トレードの経験を積みながらルーティンをブラッシュアップして、自分だけの完璧なものを作り上げることをおすすめします。

オリジナルのルーティンを持つことで、どんな状況下でも冷静にトレードを行うことができ、ミスや失敗を減らすことができるので、収益の向上に間違いなく寄与するでしょう。

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